10月のデコ活 ~食材の賢い選択~
10月に入り、夏の厳しい暑さも少し和らぎ、季節の移り変わりを感じられるようになり、実りの秋、そして食欲の秋となりました。旬の食材はおいしくて価格もお手頃です。
地元のおいしい旬の食材を毎日の食事に取り入れることが、地球温暖化防止に繋がることを皆さんは知っていますか?
食材の選び方を一工夫することで地球の環境を守ることができます。
1.地産地消
「地産地消」、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。地産地消とは、地元で生産したものを地元で消費することを指します。
地産地消することで、二酸化炭素の排出量を抑えられることをご存じですか?
例えば、国産のものと外国産のものでは、収穫されてからわたしたちの食卓に届くまでに必要なエネルギーが大きく違います。
地元で生産したものを地元で消費する地産地消を選ぶと、飛行機や船などで食材を運ぶ必要がないため、エネルギーの節約となり、環境にとてもやさしいです。
食料の輸送・距離にかかるエネルギー指標である「フード・マイレージ」の減少に大きく繋がります。
出典:環境省
フード・マイレージは「食料の輸送量×輸送距離」で、日本の数値は2001年の試算で9,002(億t・km/以下同)と、アメリカの2,958、フランスの1,044、ドイツの1,717を大きく上回り、世界で第1位となっています。日本のフード・マイレージは、2010年に8,669、2016年に8,413まで減少しましたが、なお欧米諸国に比べて高いです。
また、地産地消は、食材が新鮮であり、高い栄養価を持ち合わせていることや、地域の農業の活性化を図ることができるなど、たくさんのメリットがあります。
出典:農林水産省
2.旬の食材を選ぼう(旬産旬消)
旬の食材は暖房等のエネルギーを使用する必要がないため、生産に係るエネルギーが少なく済みます。
例えば、きゅうりの旬は夏から秋にかけてですが、旬ではない春や冬に生産しようとするとビニールハウス内で暖房を使用するため、旬の時と比べて約5倍ものエネルギーが必要になってきます。
地域の旬の食材を旬な時期に食べる、「旬産旬消」をみなさんも実践してみましょう。
図:きゅうり1kgあたりの生産投入エネルギー量の内訳
出典:温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/download/13341)より
■賢く食材を選び、地元、そして地球を大切にしましょう
食材の選び方を一工夫することで、おいしいことはもちろん、わたしたちが健康でいられること、農業の活性化を図られること、エネルギーの消費を抑えられることなどたくさんのメリットを含む農作物を消費できます。
日頃なにげなく購入する食材も「デコ活」「クールチョイス(賢い選択)」の視点から一工夫して選びましょう。それが地元、そして地球を大切することにつながります。